【映画】ヨナス・アレクサンダー・アーンビー『獣は月夜に夢を見る』(2014)

映画

こんにちは、みぎです。

『獣は月夜に夢を見る』(2014年)を見ましたよ。

U-NEXTの配信期限順に選んだのですが、

『ワイルド わたしの中の獣』(2016年)と勘違いしていました。

北欧の閉ざされた村を舞台に、決して抗えない秘密を抱える少女の恐ろしくも切ない愛の運命を、独特の世界観と映像美で描いたデンマーク発のミステリードラマ。デンマークの小さな村で両親と暮らす少女マリー。母はある病気を抱えていたが、父はそのことについて何も教えてくれない。ある日、マリーは職場で知り合った青年ダニエルと恋に落ちるが、時を同じくして身体に異変を感じるように。自分の身体や母の病気について調べはじめたマリーは、やがて驚くべき事実にたどり着く。主人公マリー役にはこれがデビュー作となる新人女優ソニア・ズー。共演にマッツ・ミケルセンの兄ラース・ミケルセン。「奇跡の海」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」などラース・フォン・トリアー監督作で美術アシスタントを担当したヨナス・アレクサンダー・アーンビーが長編初監督を務めた。

出典:映画.com

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以下ネタバレあり感想

これ、ホラー映画だったのか…。

全然知らずに見ちゃった。

デンマークの漁村の田舎町を舞台にした

ヒューマンミステリー的な感じかと思って見てたんですけど違いましたね…。

2010年代以降ちょくちょく見かけるA24とかでありそうな感じの

綺麗な映像でドラマチックに見せるあんまり怖がらにこないアート系ホラー。

というか『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008年)

(とその英語リメイク『モールス』(2010年))の狼人間版ですね。

『ぼくのエリ 200歳の少女』は吸血鬼。

あれも北欧(スウェーデン)の寒々しい中で繰り広げられる

人間ではない存在が人間と繋がりを持つドラマ。

最初の方は主人公マリー(ソニア・スール)の家系が

狼人間であるということが明示されないので、

本当に陰湿な田舎のいじめの話だと思ったんですね。

逆にそこがよくできてて母親の体が不自由だってことだけで

迫害されて強姦まがいのことまでされて本当に嫌な世界なんですよね。

魚の加工工場で働いてもいじめを通過儀礼のように社員みんなでやっくる感じとか、

嫌がらせの主犯格の男のチラチラと見てくる視線が

少しだけ映される感じとかすごく上手いです。

同性の社員も助けてくれないし、

後に仲良くなるダニエル(ヤーコブ・オフテブロ)くらいしか手を差し伸べてくれません。

ほんと、フォローとかなにもない。

家に帰れば体の不自由な母の面倒を見なければならず、

母の体の不自由な理由も父(ラース・ミケルセン)も明かしれくれません。

医者には理由もわからず定期的に検査をされるし、

この村には自由がない…!!

はい、狼人間になってムチャクチャにしちゃいました。

THE END

前半の漁村の陰湿描写はよくできている分、

後半の狼人間へと変身してしまう展開はどうにも薄味で物足りなく感じちゃいました。

音楽も少なく静かなシーンの連続、

なにもないような田舎町の寒々とした景色と

抑制された演出で陰湿な村の味が出ています。

でも主人公マリー(ソニア・スール)も抑圧された世界で

静かに生きているのでもがいたり主張したりというところに乏しく、

得体の知れない存在(狼人間)になっていく恐ろしさや戸惑いをもっと全面に出さないと

最後の展開に恐怖あるいは復讐ができた爽快感がなく、

「予定通り狼人間になったな」という感想になってしまいました。

もっとそこの綱渡り感が欲しかった…!

映像綺麗だったし前半は面白かったし

ヨナス・アレクサンダー・アーンビー監督の新作が公開されたまた見たいですね。

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