こんにちは、みぎです。
カナダ映画『真夜中の処刑ゲーム』(1983年)を見ましたよ。
当時日本公開されずビデオスルーされ
一度だけの洋画劇場で知る人ぞ知る映画となっていたそうですね。
凶悪集団に包囲されたアパートの住人たちが建物内に罠を仕掛けて立ち向かう姿を描いたカナダ製バイオレンスアクション。
警官たちがストライキに突入したことで無法地帯と化した街に凶悪な自警団が現れ、「秩序の回復」を掲げてゲイ・バーを襲撃する。命からがら脱出した男性は助けを求めてアパートの一室に逃げ込み、そこにいた5人の男女は彼を匿う。彼らは複雑な構造のアパート内にさまざまな罠を仕掛け、自警団との全面対決に乗り出す。
日本では劇場未公開ながら「日曜洋画劇場」で放送されカルト的人気を集めた。2024年、ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2024」にて劇場初公開。
出典:映画.com
以下ネタバレあり感想
上映時間93分中80分はすごく面白い!!
警察のストライキにより警察組織が機能していない
不穏な町を舞台にした自警団によるヘイトクライム。
これをきっかけとしたアパート籠城戦!
とてもスリリングで楽しめました。
本作主人公ホレーショ(トム・ナディーニ)の紹介から始まりますが、
きっかけとなるヘイトクライムの当事者ではなく、
町の気のいい若者です。
明らかに怪しい連中が車を盗難しているのに手を貸したり、
その被害者である車の所有者をおちょくったり、
危うく事故を起こしそうな友人チェスター(ダリル・ハネイ)をからかったりと
気のいい若者というよりもこの頃の映画に出てくる
善人でもなく悪人と言うほどでもないちょっとニヒルなキャラクターの系譜でしょうか。
場面が変わり、グース(ジェフ・パスティル)の視点になります。
自宅をバリケードで囲い、自作武器を用意して、
妻の趣味の部屋を破壊する。
最悪以外の何者でもない。
主人公ホレーショの登場よりも描写が細く本当に嫌な気持ちにさせられます。
そして仲間を引き連れストライキがやっている中でも
開店しているバーに繰り出します。
そこはひっそり経営している会員制のゲイバー。
もちろんグースたちは飲みに来たのではなく暴れに来たのです。
本当最悪。
本人たちにとっては「警告」のつもりがヒートアップしたのと
抵抗されたのもありバーテンが死んでしまいます。
流石に人死は覚悟していなかったのか慌て始めます。
そして登場する謎の掃除屋レーゲン(ダグ・レノックス)。
縛った客たちを躊躇いもなく背後から撃ち殺していきます。
ダグ・レノックスの厳つい風貌と、寡黙な演技もあってなかなか雰囲気があります。
客の一人、ダニエル(テリー=デヴィッド・デプレ)は持っていた小型のナイフで
拘束を解きなんとか一人逃げ出します。
ここまでのシークエンスはめっちゃドキドキします。
最低差別主義者の日常とヘイトクライム、
そして殺人事件に目撃者を消すための掃除屋…。
大仰な演出もなく本当にただ治安が悪い感じがして怖いんです。
どんな状況でも警察はストライキで駆けつけてこないというのも本当に恐ろしいです。
ダニエルの逃走劇が始まります。
これがなかなか健闘していてただの追いかけっこながら
息をつく暇もないです。こんなに走れません。
たまたま辿り着いた主人公ホレーショたちの家。
そこでとにかく匿ってもらいます。
追いついてくるグースたちは
「ダニエルは精神異常者で人を5人殺している、ナイフを持っているぞ」と
迫って来ます。
なぜこういう人は他人を指しながら自己紹介するんでしょうね。
ナイフを持っているという事実を混ぜてくるんだからタチが悪いです。
グースたちは掃除屋レーゲンの力を借り、
ホレーショたちを始末することにします。
そして車のトランクから出てくる大量の銃器群…。
こいつなにもんだよ…。
それを平然と手に取り、使いこなすグースたち。
こいつらもなにもんだよ…。
ホレーショたちの家には友人のチェスター、
恋人のバーバラ、その弟のパトリック、
彼の友人のスティーブがいます。
パトリックとスティーブは視覚障害者で目が見えていません。
彼らを守らないといけないのもあってパニックになり始めます。
ダニエルはたまたま転がり込んだだけで全くの赤の他人です。
しかも家には古いライフルと銃弾が2発、弓と矢が1本だけ。
どうやって身を守るというんでしょうか…。
自体を甘く見たスティーブは先に帰ってしまいます。
そして真っ先にやられてしまうのです。
この映画、視覚障害者だろうと関係なくむごたらしく殺していくのです…。
サイレンサー付きで「ピュンピュン」みたいな音で静かに殺されるのが恐ろしいです。
しかしここで友人チェスターは家にあるものだけで
家中にトラップを仕掛け、グースたち全員を返り討ちにします。
チェスターお前もなにもんだよ…。
チェスターはホレーショのアパートの隣の部屋なんですが、
浴室の鏡の向こう側をぶち抜いて、通れるようにしています。
これがうまくトリックのようになっているんです。
秘密基地みたいでおもしれ~(浴室覗き放題とかプライバシ~)。
なんとか敵を倒して一安心、酒でも一杯やって病院でもいきますか~。
めっちゃハラハラしたし、しかけたトラップと用意したお手製武器が活躍して
起点を利かせて敵を倒すのもスカッとした!!
ここで終わってくれてもいい~。
と思ったんですけどラスボス登場、
遠くで指示出しをしていた掃除屋レーゲンが自ら身を乗り出して来ます。
冷徹な殺し屋だし最後のひと盛り上がりも見ものだと思ったのですが、
微妙に間伸びするんですね。
それまで警察なんて来ないもんだからどかどか銃を撃ちまくっていたのに、
一人残っているのがバレないようにこっそり近づいてナイフで襲い掛かる!
そして反撃される…。
しかも、生き残っていた敵の一人が援護射撃するのですが状況を掴めていないので
レーゲンと気付かず撃ち始めまるでアンジャッシュのコントみたいに…。
ラスト、恋人バーバラのほとんど勘の攻撃に敗れます。
うーん、ちょっと蛇足…。
そしてオチがあるんですね。
最後に生き残って援護射撃をしていた敵は実は警官だった!と。
こんなやつが警官やってて、事件後も一人警官に戻っているという恐ろしさ。
なるほど、言及されていなですがもしかしたら他もみんな警察関係者で
だから銃の扱いもやたら上手いのか…。
(正直レーゲンが蛇足でハラハラしなくなったのでオチも怖くなかったです)。
でもめっちゃドキドキハラハラしたのは事実なので、
監督のポール・ドノヴァン、マウラ・オコンネルは掘ってみてもいいかもしてません!
本作が埋もれていたので、他作品も有名でなくても面白いかもしれません。
洋画劇場放送時の評論家 淀川長治氏の解説動画も載せておきます。
絶賛ですね~。
サヨナラサヨナラ〜



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